日本看護福祉学会

　2022年度の役員改選において、2期目の理事長に就任いたしました生野繁子です。
　本学会は会員の皆様方の熱意とたゆまぬ学会活動により、設立より35年目を迎えております。本学会の目的は、「看護福祉」に関する研究および研究者・実践家相互の連絡と協力を促進し、「看護福祉」に関する研究を行うと共に、内外の学会との連繋を図り、人類社会の福祉に貢献することにあります。
　「看護福祉」に関する研究については、看護福祉学の構築へ向けて、創造的な研究活動が重要であり、そのために実践活動を基盤とした知見の集積を行い、研究者と実践者の相互連絡と協力を大切にしながら、研究成果を実践へ、実践の在り方を研究的に分析する活動を続けております。このような研究活動を経て、30周年記念号(Vol.23 No.1)に掲載しましたように「看護福祉学」の構築について、本学会の研究活動はこの35年間で「複数の学問体系が共同作業により新な知を共有する段階」に達しており、次の「複数の学問体系に及ぶ新しい専門分野が生じる段階」にさしかかろうとしていると考えられます。今後、さらに内外の学会との連繋を図り、看護福祉学を追究するために関連する学会との相互研鑽を重ねながら、学術の成果が社会に寄与出来る様に、学会の歴史を踏まえつつ新たな段階へ進んでいきたいと思っております。
　日本看護福祉学会は年１回の学術大会の開催、年２回の学会誌の発行、年3回の役員会、年1回の総会以外に、日本看護系学会協議会、看護系学会社会保険連合（「看保連」）、日本社会福祉系学会連合等の学術団体への参加を通して、社会貢献の一翼を担っております。また、2013年度より研究助成制度を設け、学会員の研究支援を通して「看護福祉」に関する研究の活性化に寄与しております。さらに2022年度より学会賞を新設し、優れた研究に対し表彰することになりました。
　コロナ禍が続く中、2020年度は紙上による学会、2021・2022年度はWEB学会を開催しております。しばらくは、直接学会員の皆様と交流することはかないませんが、画面上や学会誌を通して研究や実践の成果を共有して参りましょう。今後とも、日本看護福学会の活動にご協力お願いいたします。学会員の皆様方のご健勝とご活躍を祈念致します。