|
|
令和6年度 日本看護福祉学会賞授与式 |
令和6年7月7日(日)第37回日本看護福祉学会学術大会の開催2日目総会後に、令和6年度日本看護福祉学会賞授与式 |
|
- 1. 審査委員長より学会賞選出の経緯と結果報告
1) |
学術賞 |
|
学会ホームページに学会賞推薦の依頼を告知した結果、推薦期間4/5~4/20に学会員からの推薦著書の連絡が複数名から届いた。次にその学会賞審査委員(編集委員・研究委員)に評価基準3項目(①看護福祉の発展への貢献②社会に向けての普及・啓発性③臨床・教育・福祉実践への貢献)について、3段階(5: 非常にある,3:まあまあある,1:あまりない)評価を依頼した。その結果、いずれも高い評価であった。
推薦理由は、従来、抽象的な概念として捉えがちであった「誠意」を社会福祉実践における重要な価値規範として位置づけ、多くの調査に基づき実証的に検証して新たな概念形成を試み、具体的な内容と意義を明らかにした点において、独創性と重要性が高い研究である。看護社会福祉の波及効果が高く、日本看護福祉学会賞学術賞としてふさわしいとの評価であった。
よって、2024年度の学術賞候補者として役員会に提案し、承認された。
この著書は、本学会における最初の学術賞である。 |
|
|
|
受賞者: |
倉田 康路(くらた やすみち)氏
(西南学院大学・大学院 教授) 社会福祉学博士 |
著書名: |
「人を支える誠意」 社会福祉実践における価値規範の探求 |
著者名: |
倉田 康路 |
出版社: |
川島書店 |
|
|
|
2) |
優秀賞 |
|
学会賞推薦委員(査読者)に4/5~4/20に優秀賞の推薦を依頼した。その結果、優秀賞候補の1つの論文が選出された。次にその学会賞審査委員(編集委員・研究委員)に評価基準5項目(①研究の目的と意義の明確さ②研究テーマの独創性・先駆性③研究方法の適切さ④論文の一貫性⑤看護福祉への貢献の可能性及び汎用性)について、3段階(5: 非常にある,3:まあまあある,1:あまりない)評価を依頼した。
研究の目的と意義が明確で、社会的課題に焦点を当てたテーマであり、研究目的を明らかにするために全国調査を実施、研究手法、結果の導き出し方が適切、しかも多くの文献を活用した多角的な考察ができている優秀な論文である。論文としての一貫性があり、看護福祉の現場の実践に生かせる内容であったことが評価につながった。
よって、この論文を2024年度の優秀賞候補として役員会に提案し、承認された。 |
|
|
優秀賞 |
受賞者: |
矢ヶ部 陽一(やかべ よういち)氏
(西九州大学幼児保育学科 講師) |
論文名: |
中高齢期のひきこもりを形成する悪循環のメカニズム
ー 支援者が捉える生活困難の視点から ー |
著者名: |
矢ヶ部 陽一、滝口 真 |
掲載誌: |
日本看護福祉学会誌Vol 29(1)1-10. |
|
|
|
3) |
奨励賞 |
|
学会賞推薦委員(査読者)に4/5~4/20に奨励賞の推薦を依頼した。その結果、奨励賞候補の2つの論文が選出された。次に学会賞審査委員(編集委員・研究委員)に評価基準5項目について、3段階(5: 非常にある,3:まあまあある,1:あまりない)評価を依頼した。学会賞選考委員による奨励賞候補2つの論文は評価が分かれ、役員会メンバーで再審査となった。しかし、いずれも奨励賞選考基準を満たしてないとの判断で、2024年度の奨励賞の該当者は無しと役員会に報告し、承認された。 |
- 学会賞賞状授与
生野理事長より学術賞該当者の倉田 康路氏、優秀賞該当論文該当者の矢ヶ部 陽一氏の2名に賞状が授与された。(当規約内規として、優秀者は筆頭者とする)。
- 受賞者挨拶
学術賞、優秀賞の受賞者2名から研究取り組みの経緯と授与への想い、今後の研究への
取り組みへの決意についての報告があった。
- 記念写真
名誉会員称号記授与式の後、全員で記念撮影が行われた。
|
(記念写真) |
|
※学術賞は著書が提示され、内容の概要についてポスターに掲示、優秀賞は、研究内容をポスター発表の形式で、ポスターセッション会場に特別展示された。 |
|
- 閉会
|
|
|
|
令和6年度学術賞の推薦のご依頼
日本看護福祉学会は、令和5年度より、学会賞として「学術賞」、「優秀賞」、「奨励賞」を設けました(詳細はホームページ参照 kangofukushi.sakura.ne.jp )。
このうち、学術賞は学会員の皆様からの推薦を基に審査が開始されます。そこで、審査の対象となる学術賞候補者の推薦(自薦、他薦)を広く学会員から募集します。所定の推薦書に必要事項を記入し、可能な限り現物を添えて研究委員長に推薦書を提出してください。
多くの会員の皆様からの推薦をお待ちしております。 |
■推薦に必要なもの
・所定の推薦書(ホームページ kangofukushi.sakura.ne.jpよりダウンロード)
・推薦書籍(令和5年4/1~令和6年3/31に出版されたもの) |
■推薦書及び推薦図書の提出先
・推薦書は添付資料として以下のメールアドレスにて送信してください。
研究委員長 正野逸子
E-mail: <i.shono@kyoju.ac.jp>
・推薦書籍の送り先
〒811-0213 福岡県福岡市東区和白2丁目1-12
令和健康科学大学 正野逸子研究室 TEL:092-687-6701
※ 封筒に「学術賞 推薦図書」と明記ください。 |
■推薦期間
・令和6年 4/5~4/20(必着) |
学術賞推薦書はWord版とPDF版と両方ございます。いずれかをご利用ください。 |
|
|
|
令和5年度 日本看護福祉学会賞授与式の報告
|
令和5年7月9日(日)第36回日本看護福祉学会学術大会の開催2日目総会後に、令和5年度日本看護福祉学会賞授与式が実施された。司会進行は学会賞審査委員長の正野が担当した。
以下、式辞内容を報告する。 |
|
- 生野理事長より挨拶とともに学会賞創設の経緯が説明された。
2013年度より研究助成制度を設け、学会員の研究支援を通して「看護福祉」に関する研究の活性化に寄与しているが、さらに研究活動推進のために、2022年度より学会賞を新設し、優れた研究に対し表彰することになった。本学会賞においては、3年の月日をかけて役員会で検討され、学会賞が創設されたことの経緯について説明された。
- 審査委員長より学会賞選出の経緯と結果報告がされた。
1) |
学術賞 |
|
学会ホームページに学会賞推薦の依頼を告知したが、推薦期間5/1~5/15に学会員からの推薦著書の連絡はなかった。よって、役員会に2023年度の学術賞の該当者は無しとして役員会に報告した。 |
2) |
優秀賞 |
|
学会賞推薦委員(査読者)に5/1~5/14に優秀賞の推薦を依頼した。その結果、優秀賞候補の2つの論文が選出された。次にその学会賞審査委員(編集委員・研究委員)に評価基準5項目について、3段階(5: 非常にある,3:まあまあある,1:あまりない)評価を依頼した。
学会賞選考委員による優秀賞候補2つの論文はいずれも優秀賞選考基準を満たしていたので、この2つの論文を優秀賞候補として役員会に提案し、承認された。
いずれの論文もテーマの独創性・先駆性があり、研究の目的と意義が明確で、研究方法の適切さ、論文の一貫性があり、看護福祉の現場の実践に生かせる内容であったことが高い評価につながった。
優秀賞 |
受賞者: |
荒井 葉子
(岡山県立大学保健福祉学研究科 博士後期課程保健福祉科学専攻) |
論文名: |
地域包括ケア病棟看護師における高齢者の生活を支える看護実践のプロセス |
著者名: |
荒井 葉子、名越 恵美、實金 栄 |
掲載誌: |
日本看護福祉学会誌Vol 28(2)13-21. |
優秀賞 |
受賞者: |
伊藤 美和(特別養護老人ホーム平安の里) |
論文名: |
特別養護老人ホームに勤務する看護職を対象とした経口摂取支援に関わる看護実践力の向上を目指した研修プログラムの開発 |
著者名: |
伊藤 美和、藤野 あゆみ、百瀬 由美子 |
掲載誌: |
日本看護福祉学会誌Vol 28(2)23-32. |
|
|
|
3) |
奨励賞 |
|
学会賞推薦委員(査読者)に5/1~5/14に奨励賞の推薦を依頼した。その結果、奨励賞候補の2つの論文が選出された。次に学会賞審査委員(編集委員・研究委員)に評価基準5項目について、3段階(5: 非常にある,3:まあまあある,1:あまりない)評価を依頼した。学会賞選考委員による奨励賞候補2つの論文はいずれも奨励賞選考基準を満たしていなかった。よって役員会に2023年度の奨励賞の該当者は無しと役員会に報告し、承認された。 |
- 生野理事長より優秀賞該当論文該当者の荒井 葉子氏、伊藤 美和氏の2名に賞状が授与され、記念写真が撮影された(当規約内規として、優秀者は筆頭者とする)。
|
(左:伊藤氏 中:荒井氏 右:生野理事長) |
- 優秀賞2名から研究取り組みの経緯と授与への想い、今後の研究への取り組みへの決意ついての報告があった。
※2つの優秀賞は、研究内容をポスター発表の形式で、ポスターセッション会場に特別展示された。
文責 正野 逸子
|
|